これまで2回にわたり、ギャラリー（日本橋にあるRECTO VERSO GALLERY（レクトヴァーソギャラリー）様）からお声がけをいただきイラスト展に出展してまいりました。今回の出展では、自ら企画のご相談をさせていただき、出展の承諾をいただくことができました。
※イラストは、アイビスペイントとCLIP STUDIO PAINTで制作しています。
※イラストは、クリックすると拡大表示することができます。
展示会情報
表題：Illustration exhibition （2025.June）
サブタイトル：スイーツファンタジー ～甘い香りに誘われて・Berryの宝石～
開催期間：2025年6月24日（火）～6月28日（土）
会 場：RECTO VERSO GALLERY（レクトヴァーソギャラリー）
展示会コンセプト：本展示会では、絵画、グラフィックアート、イラストレーションの新たな一面を引き出し、見る人の共感を生み出すことを目的とされた展示会。展示の副題は企画のテーマとして設定されていますが、作品制作に関しては、テーマに沿ったイメージで描くことも、作家が自由に表現することも可能でした。
展示作品
今回の展示テーマである「スイーツファンタジー ～甘い香りに誘われて・Berryの宝石～」を元に3作品を描き上げました。ベリー類に分類される「苺」「さくらんぼ」「グースベリー」の3つの果実をモチーフに、それぞれに込められた意味をキャラクターや物語に重ねて描きました。果実の色や質感から着想を得て、それぞれを“宝石”に見立てたデザインで仕上げています。
苺をモチーフに、吸血鬼の世界観と組み合わせたファンタジー作品です。
苺の形が“心臓”に似ていることに着目し、心臓に見立てた苺を吸血鬼が吸うというイメージで制作しました。
果汁＝血という表現を通して、スイーツの甘さと不気味さが同居するビジュアルに仕上げています。
- 苺を心臓に見立てた造形表現により、モチーフに含まれる意味や印象を深めています。
- 吸血鬼が持つ心臓（苺）から滴る果汁には、赤い宝石のような輝きを持たせ、「血」と「宝石」の二重表現に。
- 夜の吸血鬼らしさを活かすため、満月を背景に配置し、光と闇のコントラストで幻想的かつ不気味な雰囲気を演出しました。
- 衣装の細部にも宝石を思わせる装飾やカラーアクセントを加え、テーマ全体の統一感を持たせています。
さくらんぼをテーマにした、魔法と恋をめぐるファンタジー作品です。
さくらんぼの花言葉「幸福」「愛」「あなたに真実の心を捧げる」から着想を得て、“恋の秘薬”を調合する魔術師を描きました。
花に宿る想いを魔法の力で具現化した、神秘的な一場面を表現しました。
- さくらんぼのイメージをもとに、恋の秘薬（LOVE POTION）を魔法で作り出すシーンを描きました。
- ポーションの瓶は“恋”を象徴するハート型にデザインし、モチーフと物語性を一致させています。
- 魔術師の正体が秘されていることを示すため、顔を隠すような大きなフードの衣装を採用。
- 衣装にはハートモチーフや緻密な装飾を散りばめ、魔術師としての能力の高さや神秘性を演出しています。
- 光のエフェクトは、魔法のエネルギーとさくらんぼの花のやさしい光を想起させるよう設計し、幻想的な雰囲気を強調しています。
「グースベリー」の花言葉「真の幸福」をテーマにした作品です。
本来はポジティブな意味を持つ花言葉ですが、あえて“人間に恋をした人魚”という叶わぬ恋のモチーフと重ね、届かない幸福を願う切ない物語を描きました。
幻想的な海の世界の中で、静かに祈るような瞬間を表現しています。
- 尖った耳や魚の尾など、人魚ならではの外見で“人間とは異なる存在”であることを明確にし、恋が叶わない理由を視覚的に伝えています。
- グースベリーの実は地上で育つ果実ですが、雫をまとった状態や光を受けた透け感が泡のように見えたため、海中の泡に見立てて作品に取り入れました。
- 背景は下に行くほど深く沈むような緑色に変化させ、深海の静けさと、叶わぬ想いの深さ・悲しみを象徴的に表現しています。
- 果実モチーフと物語を組み合わせることで、“甘さ”の中にある苦味や切なさを表現しました。
ギャラリー展示の様子
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