ファッション|ドット柄(水玉模様)の種類と歴史

日常生活の中で、私たちは意識せずに「ドット」と呼ばれる小さな点の集合体を目にしています。

デジタルの世界からアート、ファッションまで、ドットはさまざまな分野で重要な役割を果たしています。しかし、これらの小さな点には一体どのような歴史があり、どのような種類が存在するのでしょうか。

本記事では、ドットの基本的な定義からその歴史、そして多種多様なドットの種類について詳しく解説します。

ドットとは、「点」「小さなもの」という意味です。服飾用語としては水玉模様を指します。
1月22日は水玉模様の記念日(ナショナル・ポルカ・ドット・デー)ともなっています。

ドットの歴史

水玉模様は、人類が衣服に使うずっと前から多くの動物や植物が身に纏っています。例えば、ホロホロ鳥の羽には鳥の目のように見える「バーズアイ」という小さなドットが狭い間隔で並んでいます。そのほかにもチーター、てんとう虫、鹿などの動物。キノコやユリなどの植物にも見られます。

人類におけるドットの歴史は、中世ヨーロッパ時代には度々の伝染病が蔓延し、中でもペストによるハンカチについた血の斑点や天然痘による皮膚にできた斑点状の発疹から否定的に捉えられいた柄です。

しかし、他の地域ではドット柄は「美しい柄」と賞賛されていました。

時が過ぎ、ルネサンス期の1600年代になると多くの病気が根絶され、「ドット柄=感染」を思い出させるものではなくなりました。

1843年にはファッションの中心地であるフランスに伝わり、ファッション界で賞賛され流行にも度々登場するようになりました。

ドットの種類

小さなドットが複数配置された柄は、そのドットの大きさや配置のされ方で様々な呼び名があります。
ごく小さなものをピン・ドット(pin dot)中くらいのものをポルカ(polka)大きいものをコイン・ドット(coin dot)またはポロ・ドット(polo dot)などと言います。

ドットの大きさによっても印象を変えることができます。

コイン・ドット

  • コインぐらいの大きさのドット
  • ポップな柄でカジュアルなファッションやレトロ感のあるドレンドに合う

ポルカ・ドット

  • 中程度の大きさ(直径5ミリから1センチ程度)の真円形の水玉を等間隔に配した柄
  • 遠くから見てもドット柄だとわかるぐらいの存在感がある
  • 最も標準的な水玉模様
  • ミニー・マウスのワンピースにも採用されている

ピン・ドット

  • シャツやブラウスによく用いられる
  • 少し離れると無地に見えるくらいの小さなドット柄
  • 高級感上品さを感じさせる
ミニーマウスの水玉ワンピース

ドットの歴史や種類について探ってみると、これらの小さな点がいかに多様で、私たちの生活や文化に深く根付いているかが分かります。

古代の装飾から現代のデジタルアートまで、ドットは時代を超えて人々に影響を与え続けています。これからも新たな表現や技術と共に、ドットの可能性は広がり続けるでしょう。

ドットの世界に一歩踏み込むことで、その奥深さと魅力をさらに感じていただければ幸いです。